【タイプ別】高齢者見守りサービスのメリット・デメリット
◾️10秒でわかるこの記事の内容◾️
高齢者は家庭内での事故が多くなっており、高齢者の事故のうち77.1%が住宅内で発生していると言われています。
高齢者の方を同居して見守ることができれば良いのですが、仕事や家庭の都合でなかなか同居が難しい。また同居をしていても日中、仕事で高齢者が家で一人になる場面もあると思います。
離れて暮らす親の見守りをしたいというニーズに応えた「見守りサービス」
今は種類や内容は多様化し、いろいろな選択ができる反面、どのサービスが適しているのか迷ってしまうでしょう。
そこで、今回は高齢者の見守りサービスの種類、メリット・デメリットをご紹介します!
見守りサービスを検討される方の特徴
- 離れて暮らす高齢の親が心配
- 日中はデイサービスで安心だけど夜間が気がかり
- まだまだ元気だけど万が一何かあったら…と不安
- 他県に住んでいるひとり暮らしの母親が元気に生活しているか知りたい
- フルタイムで働いているため昼間は親がひとりきり…倒れていないか気になる
- 家庭の都合により頻繁に会いにいけない、高齢の親が心配
見守りサービスを選ぶ際のポイント
1、操作が簡単なこと
何よりも利用する高齢者本人が使えないとサービス利用の意味がありません。
高齢者にも分かりやすい見た目で簡単な操作、置いたらすぐ使えることがポイントです。
2、費用で選ぶこと
見守りサービスは介護保険外のサービスで、全額自己負担となります。
「見守りサービス以外にも介護費用が必要だし、できるだけ安く抑えたい。あんまり高いと親も気を遣う」というのが本音だと思います。
ですが安ければ安いほど良いというわけではなく、求めている見守りのニーズをカバーしてくれる見守りサービスを選ぶことが大切です。
初期費用、月額費用、緊急時のオプションはいくら必要なのかということを確認し、サービス内容と予算を合わせて検討することをお勧めします。
3、親の状況に合わせて選ぶこと
ここが一番大切なポイントです。
24時間の見守りが必要なのか?半日の12時間でOKなのか?緊急時のときだけでいいのか?どんな状況でどんなサポートが必要なのかを考えてサービスを選ばなくてはいけません。
次に紹介する見守りサービスの種類をぜひ参考にしてみてください。
【タイプ別】見守りサービス5種類
ボタンを押せば緊急通報サービスによって警備員がかけつけてくれるシステム。
24時間健康相談に対応していて体調不良のときも安心です。セキュリティ会社がサービス展開しているケースが多いタイプです。
室内にカメラを設置し、離れた家族に日常生活の様子を映像で確認できます。
離れていてもリアルタイムで親の状況を確認することができます。録画映像での確認や会話機能によって離れたご家族と映像を見ながらコミュニケーションをとることもできます。
人感センサーを設置することで、生活状況をセンサーで自動チェックしてくれます。
利用者の動きをチェックできないときは自動で家族に知らせてくれます。室内に設置するタイプ、ドアに設置するタイプなどがあります。センサー型は、インターネットを利用するタイプと利用しないタイプに分かれます。
地域の専任スタッフが高齢者の自宅を訪問し安否確認するタイプ。
郵便局の「みまもりサービス」が有名。郵便局員が定期的に利用者の自宅へ直接訪問し、あらかじめ決められた質問項目(体調や食事状況など)や相談を聞き、結果をメールや郵送で報告してくれます。
また、配食サービスとともに安否・状況確認を行ってくれる見守りサービスもあります。
自治体によってもさまざまな見守りサービスを提供しています。
見守りたい高齢者がお住まいの地域に見守りサービスがあるのかも、あわせて確認してみましょう。
千葉県佐倉市の例をご紹介します。
●千葉県佐倉市「高齢者見守り協力事業者ネットワーク事業」
千葉県佐倉市では、「高齢者見守り協力事業者ネットワーク事業」という取り組みを行っており、協力事業者が「郵便物が長期間たまっている」「いつもと様子が違う」などの異変がないか見守りをしています。何か異常があった場合には、警察・消防、地域包括支援センター、市の高齢者福祉課に連絡がいきます。
この他に、電話回線を使用した見守りロボット、担当者が定期的に電話をかけ安否確認を行う会話型、見守り機能のついた家電タイプなどがあります。
【タイプ別】見守りサービスのメリット・デメリット
警備駆付型
メリット
大手セキュリティ会社がサービス提供していることが多く信頼感があります。
緊急時の緊急通報により警備員の駆け付けや安否確認、健康相談など複合的なサービスを24時間の見守り体制で受けることができます。
夜間転倒してしまった場合もボタンひとつで駆けつけてくれるので安心です。
デメリット
ホームセキュリティを導入している家庭では比較的導入しやすいですが、費用が高額な場合が多いです。利用者が「体調が悪いな」と思ったときにボタンを押さないと緊急通報できず、とっさの時に間に合わない可能性もあるのがデメリットでしょう。
カメラ型
メリット
室内にカメラを設置するだけなので手軽に導入できます。リアルタイムでの状況や録画機能により過去の行動を確認でき、家族が目で見て確認できるという点がメリットです。
スマートフォンだけでなく、パソコンやタブレットなど様々なデバイスで対応できます。
デメリット
カメラ型の一番のデメリットはプライバシーの問題です。「いつも監視されているようで嫌だ」と、利用者本人が拒否し導入できないケースが多いようです。
センサー型
メリット
24時間365日、利用者の生活リズムを乱すことなく見守りできるため緊急時だけでなく、普段の見守りも可能で異変の早期発見に対応しています。
カメラ型と違い、親のプライバシーも守られるため導入を拒まれることが比較的少なく、生活に合わせた見守りができます。
デメリット
機械を通じたコミュニケーションができません。顔色や話し方の変化(声のかすれ、呂律が回っていないなど)、声のトーンなど身体の異変は感知できないため、比較的自立度の高い高齢者の見守り、情報収集に特化しています。
訪問型
メリット
直接訪問してくれるということが最大のメリットです。
郵便局員や配送業者など、地域に密着した企業の専任スタッフが安否確認してくれる安心感があります。利用者本人にとってコミュニケーションのひとつとなり、孤独の解消につながります。
デメリット
定期訪問のため、日常的な見守りや緊急時の対応には向いていません。また、見守りに特化した専門スタッフではなく、あくまでも郵便局、配送サービスの延長としてのサービスとなります。専門知識がないため、利用者のちょっとした変化に気づきにくいというデメリットもあります。
人の訪問を嫌がる、人間関係が煩わしいと思う利用者には導入しにくいサービスだと思います。
【まとめ】筆者のオススメ
見守りサービスはそれぞれメリットとデメリットがありますが、はじめて見守りサービスの導入を検討している方へはセンサー型からのスタートがおすすめです。
見守りに特化し、プライバシーに配慮されていますので利用者の抵抗感も少なく導入できます。
センサーが感知されない場合「何かあったのでは?」というときはメッセージで連絡されますので、手軽に利用することができます!
親の自立した生活を支え、遠隔から見守りができるセンサー型見守りサービス、まずはこちらから取り入れてみてはいかがでしょうか?